物語を紡ぐ猫ちゃんアートの制作の過程をご紹介します

私が猫ちゃんのメモリアルアートを作る時、一番大切にしているのは
その子がすごしてきた ”物語” を形にすることです。

今回ご紹介するのは兄妹猫のユクちゃんとエンちゃん、そしてクロナちゃんと先に旅立ったちび子ちゃん。
大人しくて優しい性格だったミイちゃんです。

背景や構図の選び方にもそれぞれの子のストーリーがそっと忍ばせてあります。

ユクちゃんとエンちゃんの作品紹介｜兄妹猫の秋色コラージュ

ユクちゃんとエンちゃんは兄妹で、お嬢さんのご友人に拾われ、お嬢さんのご家族に大切に迎えられた猫ちゃんです。
寄り添う姿がとても微笑ましく、いただいたお写真からも仲の良さが伝わってきました。

今回のメモリアルアートでは、二匹の猫ちゃんが安心感に包まれている雰囲気を大切にしながら秋色をベースにしたあたたかく落ち着いたコラージュに仕上げています。兄妹猫ならではの距離感と、静かで優しい時間が続いていくような、そんな物語を込めました。

今は穏やかな生活を送る二匹の ”豊かで幸せな時間” を表現したくて、背景には実りある果実とやわらかな秋色の花々を選びました。名前の文字はくるくるしたぶどうのツルを思わせる、装飾性のあるフォントを使っています。

二匹が寄り添う姿が、そのまま家族のあたたかさを語ってくれるようです。

クロナちゃんとちび子ちゃんの作品紹介｜虹の橋を越えた猫との再会を描くアート

三毛猫のちび子ちゃんは4年前に虹の橋を渡りました。旅立ったちび子ちゃんの記憶を胸に、クロナちゃんは今も静かに寄り添うように生きています。 “二匹がもう一度並んでいられる場所を作品の中に作りたい” そんな思いで、静かな月夜とやわらかな色の花の線画を合わせ、絵本の1ページのような優しいファンタジーの世界をコラージュとして形にしました。

別バージョンとして「フレームから顔をのぞかせてる構図」も提案しましたが、お月様の背景を気に入っていただいたため、そこに白い線画の花を重ね、淡い色や蝶々、きら星を散らして少しロマンチックな雰囲気を加えています。世界観に合わせ、流れを感じる美しいフォントを使用しました。

背景がグラデーションの物と2タイプお送りしたところ、「猫ちゃんをとても可愛がっていたお嬢さんと分けたい」とお喜びいただき、作品がお二人の大切な思い出の橋渡しになったことがとても嬉しく感じられました。

みいちゃんの作品紹介｜和風インテリアに調和する猫のメモリアルアート

みいちゃんは親友の大切な愛猫で、彼女が一番たいへんな時期をそっと支えてくれ存在でした。
大人しくて優しい性格で、とても大事にされていた猫ちゃんです。
数年前、手厚い看病の末に旅立ちましたが、親友は今でもみいちゃんに会いたくなると話してくれます。

今回のメモリアルアートは、親友と何度もやりとりを重ねながら、彼女の好きな骨董や古民家風インテリアに合う色味と雰囲気を丁寧に探っていった作品です。「花のかげから小さくそっと顔を出すみいちゃんの姿がいい」というご希望を受け、その柔らかなイメージを落ち着いた色調のコラージュに込めて制作しました。

大切な存在を見送ると、「もっとできることがあったのでは？」と自分を責めてしますことが時にあります。
でもみいちゃんは親友に心から愛され、安心して過ごせていた猫ちゃんでした。その幸せな想いがこの作品にも優しく流れていれば、と願っています。

猫ちゃんのアートは、写真では捉えきれない ”物語” を描くこと。
その子との時間が、これからも優しく思い出せるように。
そんな願いを込めて制作しています。

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今月の寄り道｜大人の女性に送るクリスマスのコラージュアート

街にはクリスマスの装飾が目立つ季節になりましたね。
キラキラとしたイルミネーション、可愛いリースやオーナメントを目にすると子どもの頃のワクワクした気持ちがふとよみがえり、気分も華やぎます。
この季節は特にクリスマスをテーマにした大人向けのコラージュ作品を作りたくなります。
今回の寄り道では、2種類の作品をご紹介します。

1枚目：ノスタルジーと期待感を重ねた大人のクリスマスコラージュ

一枚目は、大人の女性が持つ ”過去のあたたかな記憶” と、 ”これから迎えるハッピーホリデーズへの小さな期待感” が胸の中で交差する情景をイメージしたものです。
きらめく光の中に、少しだけノスタルジックな影が差すような、そんな静かで優しいクリスマスの雰囲気を表現しました。

2枚目：物語を感じるワンちゃんとシルバーのツリーのファンタジーアート

二枚目はワンちゃんとシルバーのツリーを主役にした、ファンタジー色の強いコラージュです。
上を見上げるプードルの鼻先には、星がまたたく上空から白いフクロウが赤いリボンをかけたプレゼントを運んできます。手前では白い狼と小鳥がその光景を静かに見守っています。
この作品にも小さな物語を感じていただけたら嬉しいです。