みなさまこんにちは
今年も残すところ10日あまりですね。お変わりなくお過ごしでしょうか。
クリスマスだ、新年の用意だ、と気がせく季節です。

昨今はおせちも作らない、買わない、お正月も普通の食生活よ、と聞くことも増えました。
我が家も簡略化していくことにしました。でもなぜか、餅だ餅だ、と騒ぐ伴侶がいるので
仕方なくお餅はたくさん作り、冷凍保存しています。(夫が購入した餅つき機がある我が家)
お正月、お雑煮とあんこ餅と納豆餅あればいいよね?

そういえば北海道出身の若い女性が「宮城県に嫁いでお餅の種類の多さに驚いた」と言ってました。
「北海道はお雑煮くらいです」って。確かに練りくるみや胡麻でも食べるし。
他所はどうなんでしょうね。

さて、今月は新しい鉛筆画の制作過程のご紹介です。
今年10月から描き始めた鉛筆画が、12月にやっと完成しました。

毎年デッサン教室の最後には鉛筆画に取り組むので、一年に一作描いています。
今年も描き上げることができてホッとしています。

鉛筆画の題材選び

さあ、今年の題材は何にしようか。
最初はビー玉、2度目はチューリップ、3度目は猫、4度目は女性の横顔でした。次は何にしたら良いのか、前とは違った物にしたいし、と無料素材のサイトをさすらうこと数日。これ毎年の恒例行事になってきました。気になった画像はこの通りです。

鉛筆画の題材画像
どの画像もそのまま飾りたいくらいです

ぼんやり見える月とアルパカや、狼の親子も良い写真。でも毛のもふもふは猫で一度描いているし。
風に髪をなびかせる女性も素敵だけれど、これだとファッション雑誌のVOGUEの表紙みたいになっちゃうかな?ツイードのジャケットの表現が手強そう。

最終的にバレリーナの後ろ姿と、水に浮かぶ女性の二択で迷いました。バレリーナの衣装も素敵なのですが、背景がぼんやりしている分もの足りないかもしれない・・・。
デッサン教室の相馬先生に相談しながら、水に浮かぶ女性の姿に決めました。

はたして水の波紋やキラキラした反射光、水に広がる髪の毛をうまく描けるのかな・・・?
いつも始まりはワクワクと不安が入り混じっています。
でもうまくいけば表現の幅が広がるかも、と自分で自分を励ましていよいよ始めることに。

まずは下書き

まずは印刷した用紙の裏をB4からB5 の鉛筆で塗りつぶします。無心で鉛筆を走らせます。この黒く塗った部分をカーボン用紙のように使って、水張りした画用紙に下絵を写します。
紙にボールペンの跡がつかないように、赤のボールペンで強すぎず、弱すぎずの力加減で丁寧になぞっていきます。

水の中の部分は輪郭がはっきりしないところもあるので、細かいところは写真を見ながら描き進めることにします。

もともとは少し黄みがかった古い写真のように見えます。ちょっとレトロな印象なんですが、白黒化したことでかえって現代的に見えました。

鉛筆画題材を下書き
今回は先生が12人分水張りして準備してくれました
お忙しい中ありがとうございました

背景の水から描き出す

今回の鉛筆画について、デッサン教室の相馬先生から「どこからどのように描き進めるか戦略を立てましょう」とのこと。

私:顔から描いちゃダメですか?(愚問)
先生:顔描いたあと汚れたら消せませんよ。描く前だったら汚れても消して描けばいいので。
私:あ、なるほど・・・

お化粧にたとえたら、顔が汚れたら何回でも洗って綺麗にできるけど、お化粧したあとで汚れたら手直しが難しいですよね。そういうことかな、と納得。
先生から「背景部分は面積が広いので鉛筆で描いていったら大変だから、チャコールを使ってみましょう。」との提案が。

クレタカラーのチャコールパウダー
Amazonでは175グラム¥5980(2024年12月現在)
私は先生のを使わせていただきました、はい

まずは背景の水の部分からチャコールのお粉を使って描くことに。黒いパウダーなので、それをコットンパフ(化粧に使用する物です)に少量つけ、一度別の画用紙に落として濃さを調整してから描いていきます。

お化粧と同じで、チップにとったアイシャドウなんかをそのまま乗せちゃいけません。手の甲にちょんちょんとして余計なパウダーを落とす、あの一手間が大事なんですね。(実際やるかどうかは別にして)

コットンパフでクルクル・パフパフしながら描きました。明るい部分は練り消しゴムで抜いて、暗い部分は鉛筆で描きたします。
う〜ん、これ水に見えてくるのかな?透明感出せるかな?と心配しつつ背景にあらかた色を置いてから人物に取り掛かりました。

鉛筆画の背景を描き出したところ
水の波紋の表現、やっぱり難しい 
鉛筆画のボディ部分を描いたところ
ボディ部分と水着の一部を描いたところ

顔と首とネックレスと

背景はだいぶできたので、いよいよ顔に取り掛かりました。髪の毛はファーバーカステルのグラファイトの鉛筆を使うことに。マットな黒だし、粉が飛ぶことは少ないというので髪は後にします。
やはり顔を描くと焦点ができてくる感じで、絵が面白くなってきました。
あごと首部分に濃い黒を入れる時は髭にみえやしないかとひやひやしました。
水面下にゆがんで見えるネックレスは極細のシャープペンを使って描いています。

未完成ながら、髪の明るさから(まだ描いてないだけ)ゴージャスなドラァグ・クイーンにも見えます。プラチナブロンドで髪を大きく盛り上げた感じ。これはこれで面白いかも、と密かに思っていました。

鉛筆画の顔を描き進めたところ
キラキラのステージに立っていそう❤️

髪の毛をせめる

最終的には髪の毛を描いていかなくては。
遠慮がちに普通の鉛筆でちょっぴり色をのせてみました。それでもだいぶ印象が変わってきます。
そしてだんだん細部が見えてくるので、どんどん描き込みが細かくなってきます。
水面部分はもうちょっと全体に色を乗せてから、練り消しで光部分を抜いたほうが良かったかな、と色々頭をよぎります。水と反射光は描いても描いても直したくなってしまいます。

鉛筆画の髪の毛に着手したところ
8割くらい完成に近づいたところ

いよいよ完成

髪にグラファイトマットの鉛筆を使うのを忘れていました。先生も「濃い黒で髪の毛を描いた方がグッとしまって顔もよく見えてくるのでは?」とおっしゃるので、マットな黒の5Bから8Bの鉛筆で描きすすめました。前回描いた女性の髪筋と違い、水の中の髪はもやもやと広がって見えます。どう描いたらいいのやら。「私なら見たままに描きますね」という先生の言葉に、黒の濃淡の塊として描いていきました。
一部分だけ細いゆらゆらした髪筋も描きましたが、描きすぎると少し不気味になるかも、と適度なところでやめました。
光の部分には電動消しゴム(ダイソーで手に入ります)を使ったり、小さな光の反射はポスカ極細の白で描いています。目をこらして細部を描いていると、あ、ここもあそこも描き足そう、なおそう、って完成に近づくほど終わり時がわからなくなってきます。
これは鉛筆画あるあるだと思います。

鉛筆画水に浮かぶ女性が完成
サインを入れてやっと完成 写真にするとメリハリが強く見えます

作品展のお知らせ

作品は青葉画装さんで額装してきました。

薄い水色がかった銀色っぽい額縁に、マットの淵にシルバーを入れてもらいました。水の雰囲気に合っていて気に入りました。

うまく写真が撮れてなくて曲がってますけど。
孫にも衣装、鉛筆画にも額縁。いっぱしのアーティスト気分を味わえる瞬間です( ^ω^ )

タイトル Transparent 透明 
大きさ  34✖️42センチ

絵を額装したところ
青葉画装さんありがとうございました

というわけで今年も「デッサン講座」受講生12名による鉛筆画の展覧会があります。
受講生各々が額装してから展示をしてもらうので、私も他の方の完成品はまだ目にしていません。

仏像や猫、女性、風景など皆さん素敵な作品に取り組んでいました。鉛筆画の一部に色を入れたり、カラーの画用紙に絵を描いたり、意欲的に新しい方法に取り組んでる方もいて刺激になります。
私も他の方の作品を見に行くのがとても楽しみです。

いつも相馬先生はじめ尚絅学院大学のスタッフのみなさま、お世話になりありがとうございます。
お近くの方はどうぞお立ち寄りくださいね。

2024年度 尚絅学院大学 尚絅オープンユニバーシティ

第4回「デッサン講座」受講生による展覧会

🔸日時 12月24日(火)〜1月13日(月・祝)10:00〜17:00(最終日〜16:00)
    ※毎週水曜日および12月27日(金)から1月3日(金)は休館(ガラス越しに鑑賞できます)

🔸会場 尚絅学院大学地域連携交流プラザ(イオンモール名取あおばコート3階)
     〒981-1294 宮城県名取市杜せきのした5-3-1
     TEL022-381-1490

今月も最後までお付き合いいただきありがとうございます。
今年もあとわずかになりました。一年間お世話になりました。

年末の慌ただしさはありますが、みなさま体に気をつけてどうぞ良いお年をお迎えくださいね。